可愛げのない声で鳴く肉食人魚と澁澤龍彦の話
アリプロのアリカさんはじめ、好きなミュージシャンに澁澤龍彦好きが多いもんだから
(…読んだら最後、嵌って抜け出せなくなる…二度とカタギの世界に戻って来れなくなる!読んだらアカン!)
とかなんとか思って避けてきたんだけど、物は試しと一作品だけ読んだ。随分前に。
それが全くもって可愛げのない鳴き声の肉食の人魚の話で、なんというかややホラーというかゾンビ映画に通づるものがある話で。
読んでみたものの(あぁそうですか…うっうん…)としか思わなかったから、意外とはまらんなと思ってそれ以降全く読まなかった
で、先日近所の図書館に行ってなんの気なしに澁澤龍彦の本を探して適当に取った本を開いてみたら『暗黒のメルヘン』の文字が。
…このタイトル知ってる。読んだ。絶対読んだ。
家帰ってAmazonで探したら表紙に見覚えがあったから、やっぱり読んだことある本のはず。
ただ目次の中に人魚の話はあったけれど澁澤龍彦ではない。
あれ?もしかして違う?じゃあ誰が書いたん?
ってやや混乱しつつも借りてきた本を読んでいたんだけれど、昨日片付けをしていたら昔の読書記録が出てきて、
『安部公房 人魚伝』
もしかしたらこれかもしれない。
ただ、またもや違っていたらなんか嫌だからあらすじは調べていない。
気になるけれどがっかりしたくない的な。
めんどくさい奴だな自分。
肝心の澁澤龍彦の本はすんごく面白かった!
もう本やら何やらの好みがわたしにとってはドンピシャ過ぎて、あぁこんな人が世の中に存在していたのか、どうもありがとうって心の中でしきりに感謝していたけれど、よくよく考えれば彼のおかげであぁいう作家達に出会えたようなもんよね。
きっと。
功績とかよく知らないけれど、この人が偏愛した作家達を紹介したことで読者がさらに広めて回り回ってわたしが知ることになったんじゃないかな。
気の合う人になかなか出会えないから趣味が被るととても嬉しい。
あと量が手頃。
隙間時間にちょこちょこ読むから長編だと時間空けて読んだ時に何の話かわからなくなることが多いけれど、原稿用紙1枚か2枚のエッセイは丁度いい。
サクッと読める。
結局澁澤龍彦に嵌りそう笑
↓読んだのはこれ