演じるとは、表現するとは - 書かれた顔を観た話
映画ももう滅多に見なくて、見ても古い映画かデザイナーのドキュメンタリーばっかりなんだけど、今年唯一映画館に観に行った作品が、表題の『書かれた顔』
これもドキュメンタリーというかインタビュー映画で、坂東玉三郎や杉村春子等の女を演じるプロに『女を演じるとは』と、いうテーマでインタビューするというもの
来場者プレゼントで仏版ポスターをくれるっていうから、公開始まってからだいぶ経っていたけれど行ったらもらえた笑
30年近く前の作品だけど、古さがない
玉三郎丈の私服姿は、あの時代のファッションだなぁって少し思ったけれど、お話していたことは一貫していて、今でもインタビューや講演会で度々話題に上がる
言いたいことはない、歌舞伎を観ている間は現実を忘れてほしい
ただそれだけ
私は絵を描くけれど、言いたいことがない
一切ない
ただ描きたいと思ったから、描いているだけ
でも、それだと公募展とかはもうダメなのね
自分で作品のコンセプトだなんだって解説するのが条件だから
でもさ、言葉にならないものを表現するから視覚芸術に頼っているのに、何言ってんだ?っていつも思ってた
まぁそうでもしないと優劣つけられないのかもしれないけれど
だから玉三郎丈の想いを知って、自分もこのままでいいんだなって思えた
この映画だと女を演じることに的を絞っているけれど、本質的にはどんな役にも当てはまると思う
演技や舞踊だけでなく、表現するということ全般に通じるものがある
だから、全ての表現者に観てほしい
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舞踏は全然詳しくないから大野一雄が踊っている姿は初めて観たけれど、なんだろう発光する身体って感じ
もちろん照明の効果なんかもあるけれど、身体の内側から青白い光を放っているような…
孤高ともなんか違う、やさしさを感じたから
冷たくはない、むしろ温かい
寒色なのに温かみを感じる
惹きつけられる
世界に認められた人ってその人の魂が表現しているってちゃんと伝わる
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この作品のタイトルは『書かれた顔』だけど、『描かれた顔』ではないっていうコメントをインスタか何かで見た
確かにそこは疑問
原題も“Written Face“だから『書かれた〜』は合っているけれど、言葉でってことなのかなぁ
パンフレット買わなかったから解説も読んでいないけれど、気になる
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とにかく良作だったけれど、はたしてDVDは発売されるのか…?
出してほしい!